「この子は内気な子なんです。先生、何とかもっと積極的になるように指導をお願いしますよ~」
小学2年生の女の子を持つ30代のお母さんが、三者面談の時に先生に親しげに話しました。
今は先生に対する言葉遣いも友達のように話しかけます。
先生は、お母さんより年下で20代のイケメンで体育の男性の先生。
お子さんは恥ずかしそうに下を向いたまま。
しかし何か心の中で反抗しているような顔つき。
その時先生は、笑顔で
「お母さん○○ちゃんは内気と言うよりとっても思いやりのある子なんですよ」
すると、お母さん
「え~この子がですか?」
と不思議がっています。
「実は先日、○○ちやんが体育の時間に50メートルを10人で走っている時、○○ちゃん凄いな~と思った事があったんです。○○ちゃんは2番目になって一生懸命走っていたところ先にトップで走っていた子がつまずいて転んでしまったのです。足を痛そうにしていたら○○ちゃんは走るのをやめて「大丈夫?」と手を取って起き上げ、
他の子たちがグングン抜いていっても転んだその子と一緒に走ったんです。
結果は二人とも9位と10位になりましたけど、○○ちゃんはその後も転んだその子に話かけていました。」
と、先生はお母さんに話していましたら、○○ちゃんは、ニッコリして顔色が変わりました。
ところがお母さんは 「???、、、、」
きっとあまり認めようとしなかったのでしょう。
○○ちゃんは心の中できっと
「先生は自分のことを分ってくれている。理解してくれている!」
と信頼も一層増していったことでしょう。
教職者は大学を卒業してすぐ先生、
先生と呼ばれるが社会体験がないから勉強を教えるのは上手でも、今の時代、もっともっと社会体験をしてから先生になってほしい、せめて25歳位からにしてもらいたい、
と言うという人も見かけますが、実はそうでない若き先生も沢山見かけます。
きっと○○ちゃんは、心の中で先生から「言葉の薬(栄養剤)」をもらい、
人を思いやることに自信を持ったことでしょう。
自己肯定感はお子さん小さい頃から親として心がけることは大切ですね。
≪ロ-マは一日にしてならず≫
時代が大きく変化してもAIに負けない人の心を改めて考えさせられます。
今日の日も昨日よりもっと輝ける日となりますよう
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湘南話し方センター
所長 松永洋忠