前回に続いて元警察官(元山形県警 刑事部)であり、
女優、交番(KOBAN)博士の田中杏樹さんの体験談を紹介致します。
前回の記事はこちら
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実際の現場では、それ以上、手ごわい人たちや、きつい言葉にさらされます。
また、時に死を覚悟しなければならないような場面もあります。
どんな状況に置かれてもくじけない警察官を育てるのが警察学校の役割なのです。
私も警察学校時代、
教官から「隙を見せたら凶悪犯は容赦なく攻撃してくる。絶対に気を緩めるな」と言われていました。
実際に現場に行くようになって、この言葉を痛感した出来事がありました。
交番勤務を始めて間もない頃の事です。
「パチンコ店の前で不審な動きをしている人物がいる」という110番通報を受け、
先輩警察官と一緒に現場に行きました。
40代後半の少しやさぐれた中年男性が、手に酎ハイを持って駐輪場に居座っていました。
私たちが近づこうとすると、「来るな、税金泥棒!」と大声を出しました。
新人の私は、熱い気持ちで男性に話しかけ、説得しようとしました。
「ここで何しているんですか? お酒飲んでますよね。沢山飲むと体に悪いですよ」
すると男性は激怒し
「何でお前たちが生きているんだ!この世に生まれて申し訳ないと思わないのか!」
「お前は本当に存在価値がない人間なんだ!」
など、沢山の暴言を吐いてきました。
人格迄否定するような数々の言葉に、
私は泣きそうになりました。
この紹介は宮崎県宮崎中央新聞社 宮崎発夢未来~ときめきと学びを世界中に~【日本講演新聞】の許可を得て紹介しました。
死を覚悟させる警察学校の教育
俳優木村拓哉さん主演の人気ドラマ『教場』にて生徒役で出演した冒頭にて紹介してあります。
田中杏樹さんの体験談を紹介しました。
次回また続きを紹介いたします。
私も神奈川県警察学校に携わって数十年。
とても身近に感じました。
今日の日が昨日より良き日となりますよう
湘南話し方センター
所長 松永洋忠