話し方教室

今日は人の身 明日は我が身①

ある40代の営業マンBさん(40代男性)の失敗談です。

このBさんが3ケ月程前に一度訪問したことのあるK川さんの家へ
再訪問した時のことです。

3ケ月前にK川さんの家へ訪ねた時の奥さんはおめでたで
大きなお腹を抱えていました。

赤ちゃんが生まれたら、赤ちゃん用のベットと新婚当時買ったベットも古くなったから
新しいものと変えても良いとその時おっしゃっていました。

今日は間違いなく1台、いや、うまくすると2台ベッドを買ってもらえるかもしれない。
こう考えると彼の気持ちは明るくはずみ、自然に歌も出てくるような軽い足取りになりました。

K川さんのお宅に伺うのに、電車の駅を降り、バスに乗りました。

バスに乗ると幸運にも席が1つだけ空いているではありませんか。
これはついているな、と思いながら疲れた体をどっしりと席に降ろしたのです。

発車時間までまだ間があります。
そのうち乗客が増えて車内がいっぱいになって来ました。

すると発車間際に一人の若いご婦人が、
片手に赤ちゃんを抱え、手には大きな荷物を持って汗をかきながら乗り込み、
このBさんの前へ立ったのです。

席を譲ってあげようかな

一瞬思ったのですが、Bさんの心の中に悪魔の声がささやきました。

お前だって一日歩き回って疲れているんだ、知らぬふりをしてればいい。

この悪魔の声に負けてBさんは寝たふりをしてしまいました。

時に薄目を開けて様子をうかがうと
発車や停車のたびに若い婦人はよろけています。
もう一度譲ってあげようかと思ったのですが
一度機会を逃がしてしまうと今度はなかなか立てません。

そうこうしているうちに自分の降りる所へ来てしまいました。
席を立とうとするとその奥さんも出口の方向へ近づいて行きます。

そして自分と同じところで降り、
しかもBさんが歩いて行こうとする方向へ先に歩きだしたのです。

ようやくBさんは、
あれ?この奥さんどこかで見かけたような気がするな・・・

と思い始めたのですが、ハッキリ思い出せません。

ところが100メートルばかり歩いた所で
「はっ!!」と気がつきました。

「しまった!」

と思ったのです。

この奥さんは自分がこれから訪ねていこうとするK川さんその人だったんです。

~続く~


さてどうなったと思いますか?

続きが気になりますよね。

このように
聴き手がもっと聞きたくなるような
話の作成法も当センターではご指導させていただいています。

気なった方は、
当センターへお問い合わせをするか、
続きをお読みください。(笑)


湘南話し方センター
所長 松永洋忠

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