話し方教室

感情的な一言が運命を変える

昭和55年川崎市高津区で起きた両親バット殺害事件。
当時二浪の次男が両親殺害に駆り立てたのは父親による初めての暴力とこれに続く母親の言葉であった。

川崎高津署の捜査本部は、予備校生一柳展也 (当時20歳) が両親を殺した動機について自供している。
と当時の新聞が大きく報道。
犯行直前の父親の足蹴りの直後にいつも味方だった母が言葉で自分を突っぱねた。
その時に両親を殺そうと思ったという自供を引き出した、と記録されています。

捜査本部は、人一倍母親っ子で甘えん坊だった展也は母親から見放されたと思い込み自暴自棄となって両親を殺したとの見方を強めている、、、、。と。

惨劇の前日、父親(当時46歳)のキヤッシュカ―ドを使って現金一万円を引き出したことで父親から怒鳴られた。そして母親(当時46歳)までも一緒になって怒りの感情のまま言葉にした。
これが展也にとって大きなショックだったという。

事件当日、父と母に同様な言葉を、3回
二階の自分の部屋に戻ってウイスキーをがぶ飲みしていた。
するといきなり展也の部屋に入って来た父親から
「泥棒猫を飼っておく訳にはいかない」
と怒鳴られたうえ、
脇腹に足げりを受け、椅子ごと転んだ。

そこへ母親が展也の部屋に入り、致命的な言葉が飛んで来た。
いつも味方だった母親から 
「お前は本当にダメな子ネ!」 
父の暴力は初めてだった。

展也はウイスキーをあおり続け、愛用の金属バットで両親をメッタ打ちにした。

展也はこれまで親に手を出して反抗した事はなかった。

40年以上も昔の事とはいえ、
その後も類似した事件は数えきれません。

怒りの感情のまま言葉にする事によって、
日頃のうっぷんが拍車をかけ爆発する。

こんな危険な事はありません。

言葉にする前に 
『ちょと待てよ!今こういう事を言えば相手はどう思うだろうか』 
と考えて話す。

日頃の心構えが大切に思います。

あなたは普段いかがですか?


今日の日が昨日よりもっと良き日となりますよう


湘南話し方センター
所長 松永洋忠

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