話し方教室

パワハラ和解の現実

S生命保険で大阪府内の出張所の所長を務めていた50歳代の女性が、
2006年(平成18年)頃から保険契約の成績が悪いなどの理由付けをされて、
男性上司から「所長のせいだ」、「会社を潰す気か」などの叱責を受けるようになった。

また女性が獲得した契約についても保険法で禁じられているにもかかわらず
男性上司は他の社員に実績を振り分けるよう要求し、
女性が拒んだところ、「会社を辞めろ」などの暴言を吐いた。

女性はこれらの出来事を苦に、うつ病になり2007年(平成19年)7月に休職2009年(平成21年)6月に退職した。

女性は労働保険審査会に労災を申請し、
同審査会は2010年(平成22年)6月に上司から指導の範囲を超えた感情的な叱責があったとして労災と認定。
女性はさらに2011年(平成23年)6月に大阪地方裁判所に提訴その後2013年(平成25年)12月には
解決金4000万円をS生命が支払う内容で同地裁で和解が成立した。

このようなケ-スは沢山の事例が記録されています。

パワーハラスメントとは2001年(平成13年)に
東京のコンサルティング会社クレオ.シ-.キューブの代表取締役岡田康子さんとそのスタッフが作った和製英語です。

セクハラ以外にも職場には様々なハラスメントがあると考えた岡田さんらは、
2001年(平成13年)12月から定期的に一般の労働者から相談を受け付け、
その結果を調査、研究し、
2003年(平成15年)に「パワーハラスメントとは、職権などのパワーを背景にして本来業務の適正な範囲を超えて、継続的に人格や尊厳を侵害する言動を行い、就労者の働く環境を悪化させる、あるいは雇用不安を与える」
と初めて定義づけました。

その後、マスコミなどで多く取り上げられたこともあり、
パワーハラスメントの概念は広く浸透する事になったわけです。

当センタ―では長年に渡り、パワハラ防止対策に取り組み、
管理職者の研修を行っています。

会社内でのこと(今後)が気になる方はお気軽にお問い合わせください。

今日の日が昨日よりもっと良き日になりますよう

湘南話し方センター
所長 松永洋忠

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